先物投機が好調なのでいったん落ち着いて今後の市況情勢を考察。中期トレンドは下。
今年に入ってから先物・オプションを使った短期投機の成績が好調です。それはなぜかというとことごとく日本の個人投資家の逆にマーケットが動くので、天の邪鬼な逆張り思考の僕にとてもよく合っているからです。昨年までは完全に順張り万歳相場だったので僕の投機成績は散々でした。同じルールでも、合う時と合わない時があるのだなと感じます。こう考えるとルールに基づく、流行りのシステムトレードはずっと勝ち続けるのは厳しなと感じます。
今年明けて、日経平均が24,000円前後にあり、株式評論家たちが嬉々として今年は30,000円だ、とか語ってた時から今年は下落相場を予想していました。2月頭にプットオプションが大当たりし、ここ数年の負けをすべて取り戻せる利益が出ました。基本はあの2月頭のリーマンショックを超える値幅の暴落を持って、いったん強気相場は「終わった」のだと思っています。
株価の方向感を見るのには、75日移動平均線は重宝しています。先物に限月があるので株式マーケットのサイクルは3ヶ月で1サイクル回る傾向がありますが、その1サイクルを超えて3ヶ月以上を見た時に傾きがわかるのが75日移動平均線。短期の調整が起きたぐらいでは75日線の方向性は変わりません。2月頭に名も無き暴落が起き(強いて言うならイエレン引退ショック)、今4月、その75日線がいよいよ傾きが下を向いてきたのです。
日経平均は年単位のサイクルを示す200日移動平均線も割り、月曜夜にアメリカS&Pも200日移動平均線を終値で割りました。昨夜は上に戻しましたがいったん終値で割ったので有効に働きます。中期トレンドは高い確率で下落相場に入っています。短期は反発があるかもしれません。反発があるなら75日線あたり。日経平均、米国ダウともに今より500~700ポイントぐらいの反発は短期ではあり得るように見えます。ドル円では107円まで。しかしその反発の後には日経平均・ニューヨークダウはマイナス3,000ポイント下落があってもおかしくない。日経平均は20,000円割れ、ニューヨークダウは22,000ドルというところでしょうか。その時にはドル円は103円でしょう。
その下落を引き起こすキッカケとして注視しているのはやはり米国債利回りです。2月頭には米国債利回り急騰が株価暴落を呼んだように、今回は金利と相関が高そうです。限界までパンパンに膨らんだレバレッジ金融マーケットなので当然ですね。金利上昇→マネー量現象です。
その米国債利回りは目先は落ち着いており、それが今束の間の株価堅調さを支えているようです。10年債で2.7%台。2月のショックでは2.9%に到達しいよいよ3%か!?と騒がれました。次の暴落の時には3%あるかなと思います。目先国債利回りが落ち着いている理由は、サラリーマン長期投資家の僕にはよくわかります。サラリーマンなので確定拠出年金がありますが、その投資比率設定を僕は昨年秋に株式投資100%から債券投資100%へスイッチしました。バブルから資金を逃がすにはいったん債券に移します。僕のスイッチは極端ですが、リスクオフの時にはキャッシュ比率を高めるのは通常のリバランスです。3月は続々とそのリバランスが起きて米国債が買われ、米国債利回りの低下とドル買いが起きたのだと思います。債券の値下がりも疑う投資家は現金にしているでしょう。この資金リバランスでの債券買いは一時的なものなので、このままずっと金利が落ち着いてくれるわけではないです。借金大国の米国債は続々と償還されていくので莫大な資金を持って買い支えないとこれは支えきれません。利回りはいずれ上がります。ただ、いつ上がるかはわからないので、金利上昇の初動を見逃さないように定点観測してます。上がるときは一気に上げるでしょうから。
米国債の償還が続くだけでも利回りが上がっていくのに、さらに大口保有者が保有国債を売りに出したら金利は一気に高騰します。その米国債利回り急騰=株価暴落のトリガーは中国が持ってます。中国のさじ加減ひとつで米国株は暴落させられます。しかし世界最大の米国株市場を破裂させたらもちろん中国株も破裂するので、その備えがちゃんと出来てからその引き金を引くでしょう。そう考えると、元々中国株の大半を外資に解放していない中国はなんて長期戦略を持った国家なのでしょうか。やはりアメリカの覇権が終わった後に来るのは中国覇権でしょうか。
さて目先。日経平均20,200円から現在の21,500円までの反発をコールオプションでしっかり利益獲れて現在ノーポジ。短期リバウンドの上昇はじゅうぶん獲れました。基本は売りトレンドに入っていますが大きく下げるのはいつなのか。その見極めは日々見ていかないとなので売りは慎重に取り組む。兆候が見えたら一気には入らず資金分散しながらちょくちょく入っていきます。