これが最後の”円高チャンス”となるか。リスク回避の円高という常識の転換に注意。
チャートを見てみると、ドル円は週足で一目均衡表の雲の下限を死守しました。この動き。ドル円の執念を感じます。108.7円を先週末割ってしまっていたらそれこそ週足底抜け、数か月の期間円高が続くところだったと思います。そこを一瞬割ったものの下ひげだけ残して猛反発し耐え抜いた。この意味は大きいと思います。
さらに滅多に見ることはありませんが週足がやぶれたら次は、と思い月足を見てみるとこれまた月足でも強烈なサポートラインが構えています。
今年から来年の間に金融危機は来ると思います。その時のトリガーはまず国債利回りの急騰であるはずです。リーマンショックの時もそうだった。短期金利が急騰することでレバレッジが行き詰まり、金融危機につながります。今世界には何京円ものレバレッジマネーがうごめいているのです。その巻き戻しが来る。つまり危機の直前には米国金利が急騰し、日本国債金利は動かないので円安ドル高がまず来ます。このまま危機に突入してしまうにはまだそれがない。危機は来るが今ではないと見ています。
そしてその後です。今、投資家の間では「リスク回避の円高」が頭に叩き込まれています。リスク要因があれば反射的に円を買う動きが出ます。この常識に対し、いつ実態が乖離するか、ということが気になります。日本は世界で唯一量的緩和の出口が見えない国になりました。金利差によるキャリートレードは間違いなくあります。なので、ユーロがテーパリングを開始する報とともにユーロが買い戻され同時に世界の株安が来ている。低金利通貨だったユーロを使ってリスク資産を買う動きはあったのだと思います。
ユーロがテーパリングに向かうと、次は円キャリートレードを使うしかありません。そうすると円安になるはずなのです。今はいったんは円高に来ていますが、次リスクオンになる時にはまた円売りが起きます。金融危機時にはその円キャリートレードぶんの円買いは起きるでしょう。しかしその規模はいかほどか、という話です。その巻き戻し以上には日本円を買えない。なぜなら日本国債がリスク資産になってしまったからです。円を買いまくるのはFX投資家ぐらいだと思いますが、かつて世界に存在感を示したミセス・ワタナベもリーマンショック時には200倍ものレバレッジが許されていたのも現在はその10分の1に縮小し、さらに今年から仮想通貨トレードに大挙してシフトしていっています。危機時に円を買う投資家がどんどん減っていっています。
そもそも僕がこのブログで外貨積立てを始めた基本に立ち返ると、始めたのは2014年10月。日銀がハロウィーン緩和と呼ばれるバズーカ第二弾をぶっ放した週に始まりました。日本が量的緩和を始めたことでこれからは円安になる。1ドル200円にもなりうる、という視点から始めたのです。やはりその基本に立ち返らねば、と思い直しました。現在はドル円ランダムウォークトレードとして両建てを行っていますが徐々にショートを減らし、すべてロングポジションに変えていこうと思います。
この8月~秋、最後の円高の期間となるかもしれません。この時期にしっかり外貨投資、純金積み立てをして円資産から外貨資産へシフトしておきたいと思います。